2004年12月05日
横浜市:入所施設建設計画で議論 障害関係者からは批判も
横浜市:入所施設建設計画で議論 障害関係者からは批判も
どんな障害を持つ人でも街で普通に生きる権利があるという「ノーマライゼーション」の“先進地”とみられている横浜市で入所施設建設計画が持ち上がり、議論になっている。障害者の家族に施設待望論が根強いためだが、障害関係者からは市の姿勢に批判も起きている。11日には施設運営者や行政の担当者も参加して「入所施設を考えるつどい」が開かれる。
先進諸国では入所施設の解体が進んでおり、日本でも02年に政府が新障害者基本計画で「入所施設は真に必要な場合に限定する」と定めた。宮城県や長野県では大規模施設の解体計画が具体化し、障害者が街の中で支援者とともに少人数で暮らすグループホームへの移行が進んでいる。
横浜市内には現在、グループホームが約250カ所ある。北海道伊達市などと並んで障害者の地域生活の先進地とみられている。しかし、グループホームに空きはほとんどなく、約300人の知的障害者や家族が施設入所を希望しているという。このため市は施設の新設を進めているが、今年度は国が「新設は原則認めない」との方針を打ち出して補助金を出さず、市が急きょ3カ所分の建設費約1億1300万円の補正予算を組む事態となった。
こうした経緯から、同市グループホーム連絡会など4団体が「つどい」を企画。同会の室津茂美さんは「施設に入りたい人もいれば、出たい入所者もいるはず。でも、受け皿となるグループホームは足りない。限られた予算をどう使えば障害者の希望にかなうのか、これからの入所施設はどうあるべきか、多くの人に考えてほしい」と話す。
つどいは午後1時から同市神奈川区の神奈川県社会福祉会館で。参加は無料だが、8日までに申し込みが必要。市障害者支援センター(電話045・471・0556、ファクス045・471・0559)。【須山勉】
毎日新聞 2004年12月4日 18時56分