2004年11月11日
学生無年金障害者訴訟 早期救済の願い届かず--原告2人も控訴 /新潟
毎日新聞 2004年11月11日
早期救済の願いは届かなかった。学生無年金障害者を巡る新潟訴訟は10日、被告の国に対抗し、原告2人も控訴した。「普通の暮らしだけを望んでいるのに……」。闘いの継続が決まり、新潟市で会見を開いた原告には疲労がにじんだ。
「任意加入のままとした当時の判断が、直ちに不合理とはいえない」。尾辻秀久厚生労働相は談話で、控訴理由をこう説明した。原告の鍼灸(しんきゅう)師、阿部正剛さん(37)は8日に厚労相に会ったばかりだった。「個人としては思う所もある」。尾辻厚労相の言葉に、期待が膨らんだ。そのわずか2日後の結果に「がけから突き落とされた」と憤った。
次の舞台は東京高裁。車椅子の阿部さんにとって、移動は簡単ではない。「身体的、精神的に苦しいが、最後の最後まで力を振り絞っていく」と決意を語った。
もう一人の原告の社会福祉士、遁所(とんどころ)直樹さん(41)は「社会に参加し、自立するために年金は必要。政府は真剣に私たちのことを考えてほしい」と話した。【鳴海崇】