2004年02月28日
ホームヘルプ:支援費制度、さらに30億円不足 利用者急増、障害者団体が批判
ホームヘルプ:支援費制度、さらに30億円不足 利用者急増、障害者団体が批判
昨年4月に導入された「障害者支援費制度」で、身体・知的障害者のホームヘルプサービスの利用が急増し、国の予算がさらに30億円程度不足する見通しであることが、厚生労働省の調べで分かった。障害者団体からは「昨年末に『不足分は確保した』と表明したばかりではないか」と批判の声が上がっている。
身体介護や外出支援などのホームヘルプサービスは、国が原則2分の1を補助し、都道府県と市町村が4分の1ずつ負担。同省は今年2月までの総事業費を556億円(11カ月分)と見積もり、半分にあたる278億円を予算計上していた。
昨年末の段階で支援費全体で約100億円(うちホームヘルプサービス分が約70億円)の不足が見込まれたため、同省は省内のほかの予算をかき集め、坂口力厚労相も「全額確保できる」と表明していた。
ところが、同省が最新の利用実績をもとに試算した結果、今年度のホームヘルプサービスの総事業費は約760億円に達することが分かった。単純計算だと国の補助分は380億円になり、当初予算分に新しく確保した70億円を加えても、30億円余り足りない。
全国脊髄損傷者連合会の大濱眞・副理事長は「大臣まで確保できたと言っていたのに、信頼関係を失わせる」と話し、全国自立生活センター協議会の中西正司代表も「見込みが甘すぎる。(国の補助を前提に支援費を支給する)市町村にも失礼」と批判する。
既に2月までの費用はほとんど支給され、今年度の国の予算不足がただちにサービスの切り捨てにつながる恐れはないが、来年度予算も不足は必至。今後、市町村がサービスを制限する事態も予想される。
同省の高原弘海・障害福祉課長は「今年度の最終的な不足額は精査しないと分からない。結果はきちんと報告し、補助基準を見直したい」と話している。【須山勉】
[毎日新聞 2004年2月28日(土)]
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